任意整理とは、取引履歴をもとに正しい利率で計算し、債務の残額が残ってしまった場合に、裁判所の手続きによらずに債権者と交渉して分割して借金を弁済（返していく）手続きです。

法律で定められた手続きではないため、強制力はありませんが、将来の利息をカットして３年〜５年の間で月々分割して返済をしていきます。（３年〜５年の間、家計から捻出できる月々の返済額を支払い続けても、完済できない場合は、任意整理は厳しいかもしれません）

これまでは、利率が高いために、返しても返しても、いつ借金の返済が終わるのか不安だったかもしれません。しかし、将来の利息が０％であれば、完済する時期がわかるために、前向きになれるはずです。

ただ、注意すべきなのは、月々分割で返済をしていくにあたって、３年〜５年先の未来まで考えて計画を練ることです。
例えば、いまは返す資力があったとしても、１年後に定年退職が控えている、子供の進学が控えている、借家の更新が控えている、といったことが原因で、２年後からは、支払いができなくなるというのでは困るのです。

そのため、できうる限り、未来のことを考え、また、病気などの不確定な問題にも備えて、月々の返済とは別に、毎月貯金なども必ずしていきましょう。そのためにも、家計簿をつけ続けることを心がけましょう。

任意整理をする場合のデメリットとして、信用情報機関に俗にいうブラックリストとして登録されるため、５〜７年間は借入れを新たにすることができなくなります。（ブラックＯＫで、それでも貸してくれる業者は、とても普通の業者とは思わないでください。ヤミ金の可能性が高いので注意が必要です。）
《信用情報機関への登録は、他の手続きを選択する場合もされるのが通常です》

各債権者との和解が完了したら、和解書等を取り交わし、返済のスタートです。和解書通りに返済ができれば、３年〜５年先には完済するのですから、気持ちも楽になると思います。

しかし、これまでのように借入れをせずに、毎月必ず返済を続けることはとても大変なことです。
家計をしっかり管理することは当然ですが、あなた自身の強い決意が必要であることは言うまでもありません。

Ｑ 任意整理で返済の期間を５年以上でお願いしたいのですが。

返済の期間が長期になればなるほど、毎月の返済金額が小さくなるのは当然です。しかし、任意整理の場合、基本的には３年以下での分割での返済となるのが通常です。
任意整理はあくまで、裁判外の交渉ですので、債権者が認めてくれた場合には３年以上の期間での分割払いによる和解も可能です。しかし、５年以上にわたる返済の和解交渉は、厳しいのが現状です。
また、あまりに長期間にわたる返済となると、病気やケガ、転職などの将来の不確定な要素がより強くなり、また精神的にも大きな負担となります。
状況によっては、任意整理以外の手続き、つまり破産や個人再生も考える必要があるでしょう。

Ｑ 家族に内緒で手続きをお願いできませんか。

自己破産、個人再生については、家計簿の提出や、資産状況の報告を行う必要があるため、家族に内緒で手続きを行いたいというご要望を当事務所ではお断りしています。
任意整理の場合については、お客様の状況にもよりますが、やはり家族全体の家計の見直しをするのにご家族のご理解ご協力は欠かせません。そのため、家族に内緒で、というご要望にお答えできるかどうかは面談の内容によることとさせていただきます。
また、家族に内緒で手続きが完了した場合でも、返済が遅れたり、滞ったりした場合には、債権者からの督促等で家族に返済のことなどが露呈してしまう場合もあります。

Ｑ 交渉にはどれくらいの期間がかかりますか？

当職との委任契約後、全社との和解が完了し、債権者への和解書通りの毎月の返済がスタートするまで少なくとも２，３ヶ月程度はかかります。また、債権者によっては、当初からの取引履歴の開示に時間がかかる場合もあり、状況によっては半年以上かかる場合もございます。

Ｑ 無職の場合でも任意整理ができますか？

昨今の不況で、リストラを余儀なくされた方や、すでに高齢で就職が厳しいという方もいらっしゃると思います。利息制限法の所定の利率に引き直して計算しても、債務が残ってしまった場合に、無職の状況で債権者と和解することは原則的にはできません。ただし、年金などの定期的な収入がある方などは、和解ができる場合もあります。
まずは、就職活動を頑張ること、あるいは生活保護などの公的な援助を受け、ご本人の生活を成り立たせることが先決です。

Ｑ もう借金を１０年以上返済し続けているのに、なかなか借金が減らないのですが。

利息制限法の所定の利率に引き直して計算すれば、債権者から請求を受けている金額が大幅に減ったり、あるいは過払いになっている可能性もあります。ただし、借入れや返済の状況、貸付の利率などによっては、利息制限法の所定の利率に引き直しても、負債がほとんど減らなかったり、そのまま残る場合もございます。

Ｑ 任意整理の費用はどのくらいかかるの？

任意整理の費用に関しては、こちらの任意整理の報酬規定をご覧ください。また、着手金を除いて、費用の分割払いにも応じております。まずはお気軽にご相談ください。

Ｑ 宇都宮市以外でも任意整理の相談を受け付けてもらえますか？

当事務所では、宇都宮市だけでなく、小山市、下野市、日光市、鹿沼市、さくら市、矢板市など栃木県内にお住まいの方であればどなたでもご相談をうけたまわります。ご遠慮なくお気軽にお問い合わせ下さい。

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